▼書籍のご案内-後書き

経方医学1―『傷寒・金匱』の理論と処方解説

あとがき

 この第一集は,1993年6月より1年余り続いた病院内におけるごく少人数の勉強会で,江部が話した内容を基本的に再現したものである。日常の臨床業務ゆえに,作業は遅々として進まず,多くの方々に御迷惑をかけたことを謝らねばならない。ただ遅延した分,それ以後明確にした概念や見解を付け加えることができた。
 話を文章化したという性格上,内容に繰り返しや精粗があるのは避け難いこととして御承知いただきたい。第二集以降は,ノートをベースにして処方解説を行う予定である。第二集は桂枝湯類と麻黄湯類を扱う。

 終わりに,本書の構想に御理解を示し,暖かい御援助のみならず,序文までもいただいた安井広迪先生に深湛の謝意を表したい。またテープをおこしていただいた内田隆一君(当時長崎大学医学部),小林慎治君(当時九州大学医学部),ならびに佐賀医科大学の学生諸君に感謝するとともに,際限なく遅れる原稿に編集の労を取られた東洋学術出版社の山本勝曠氏に御礼申し上げる。

著 者